CASBAH interview

カスバ全員インタビュー Part 3
ドラマー臼井氏脱退!揺れるCASBAHを若きベーシスト服部が語る!
突然の臼井氏脱退はSALEM解散並みの衝撃であった。たまたま紙面の都合もあって今回に回してしまった秀さんのインタビューがこんな形になるとは思ってもいませんでした。既に起きてしまった事は私達にはどうすることも出来ません。ただ現実を直視するのみです。


※ このインタビューは、KABBALA#7(1995年 5月発行)に掲載したものです。




  日 時:1995年 4月 6日(木)

  場 所:千葉県船橋市・「庄や」西船橋店にて

  話し手:服部 秀二 (Ba)

  聞き手:杉浦 康司 (KABBALA'zine)




 前号のインタビューで、羽鳥さん村山さん臼井さんが秀さんについて色々といってましたよね。あれを読んで、どう思いましたか。

服部:ピッタリだね!ほんとに(笑)改めて思うと。だからね、その言われてる時はそんなに分んなかったけど 。 ただ付いていくのが精いっぱいだったからね。去年入った当初とか。だからもうライブでねぇ、例えば何か言われても、なんかあんまし頭に入らなくてね(笑)「ここは悪かったぞ」とか言われてもね。ちっと 頭に入らなくてね、とりあえず付いていくのが精いっぱいだったから。今になって改めて分ると。「全然ダメじゃねーか!」って。

 去年はライブの本数も多かったし、場馴れする機会が多かったですよね。

服部:そうねー。踏ん切りがついたのはあの「チッタ」のライブかな?うん、な〜んとなく。あの去年(94年)のMARCH OF THE FINAL DECADEのツアーの時、あれは自分ではまぁ「う〜ん結構イケたな!」っちゅう(笑)。でもビデオ見ると「アカン!」って(笑)。ほいでまぁそれが終わってあの、その次に9月にステーションであったでしょ?あの三谷さんのバンドとかクール・ビューティーとかで。あん時もなんか今イチダメだったしね。そんでそれが終わってチッタか。で、あれでなんか…いまいち吹っ切れたって感じだね。

 それまでとチッタで何が違ったんですかね。

服部:なんつうのかなぁ…とりあえずねぇあの〜余裕が無かったっていうのかなぁステージングに。ま、確かにチッタでも余裕はなかったけどね。もうゼェーゼェーしちゃったけど。でもね、なんかねぇ一線越えられるのが無くてね。自分では精一杯やってるつもりだったんだけど。なんか今イチふんぎれるものが無かったっていう感じでね。やっぱ初めはねぇファンとして、一応カスバのファンだったからね、そういうのがなんかどっかにあったのかも知れないね。何か、それは何とも言葉には説明しづらいけど。

 バンドの4分の1になりきれていなかった?

服部:それも言えるね。スタジオでも俺静かだって、書いてあったでしょ?ほんと静かなの、俺(笑)。

 3たす1みたいな(笑)。

服部:う〜ん、プラスαみたいな。ほんとこんなこと言っていいのかなぁ!(笑)

 でもそれがチッタ辺りから変わってきたんですよね。

服部:なんか自分ではそんな感じがするって言う…ふうな感じ。

 場所としては大きいとこですよね。

服部:うん、大きいとこで緊張もするかなって思ったんだけど、緊張は全然もう(無くて)ただ嬉しいって感じで。「早くやりたいな」って感じ。ステージ進行も凄く短かったしね。そんなかにすんごい曲を詰めちゃったから。だからもう慌ててやったって感じなんだけど。でも何か良かった、あのライブは。自分では。

 じゃあ去年のライブで一番印象に残っているライブですか。

服部:そうねぇ、チッタが印象に残ってるね。

 一番最初の寺田倉庫(93年12月24日)もある意味では印象に残ってると思うんですけど…。

服部:ハハハあれはかなり欠けてるね。あん時はねぇ「おお おっ!!俺ステージに立ってる!!」みたいな感じで。んもう信じられなかったもんね。だから今イチ実感が沸かずに、何かドンドン過ぎてったって感じ。そうそう…だから…何かチッタ以降のライブが結構印象に残ってるね。ああ、あの夏のツアーも結構面白かったけど。だからライブやってて何かしら「ゆとり」が見えてきたって感じ。

 そうやってライブについては場馴れしていったわけですが、「ライブとスタジオの違い」はどう考えていますか。

服部:どうかなぁ。結構、(スタジオは)緊迫感があるからね。その分かなりギャップはあるから、何か「ドカ〜ン!」ってね、感じの部分もあるから。

 CASBAHのスタジオは結構ツメてますからね。

服部:う〜ん曲作りの時はねぇちょっと…凄い煮詰まる時もあるけどね。曲作りはもう本当に組み立て…ほんとに最初から始まるからねぇだから結構何か友達のバンドとか見るとある程度誰かが土台を持ってきて、ドラムマシーンとか打ち込んで、そういうの聞くけど、いやぁ…ねぇ!ギターリフだけ持ってきて、あと組み立てるとかいう感じだからね。そういうので、俺全然そういうの慣れてなかったからね。何 か全然訳わかんなくてね。「ベースライン考えろよ」なんて、もう精一杯で。

 でもそうやって出来た曲はみんなの曲って感じがしますよね。

服部:そうね。だから必ずしも誰かが考えたのを、土台を持ってくるわけじゃないからね。ほんとに「各パートは各パートで」って感じだから。自分自身考えるから。それにしては自分の個性を出せれるって感じじゃないかな?

 秀さん自身は土台を出そうと思わないんですか。

服部:う〜ん、曲作りたいんだけどね。…ちょっと待ってて(笑)。

 そうなると自分の中でCASBAHらしさっていうのを考えちゃいますか。

服部:多少やっぱ考えちゃうんじゃないかな。自分ではやっぱ考えないとか思うけど、でも体がそうなっちゃうかも知れないね。

 「ああ、これはマズい」とか。

服部:かも知んないけど、聞かせるだけ損は無いからね。周りに、スタジオで。だからそれでいて今後曲作っていきたいしね。フレーズとか持っていきたいし。

 もう今ではスタジオの中でもバンドの一員として…。

服部:確かに口、出せるようになってきた(笑)。曲作りではまだあんまし細かいことは言えないけど。ある程度通し練習とかでは、ほんのチョットは、フフフ。今はある 程度言えるようになったんじゃないかな。

 そうやって段々バンドの一員として慣れてきて「これから」という時に…とんでもないことになりましたね!

服部:うん、ねえ!!(CASBAHは)どこ行っちゃうよって!…電話かかってきたんだよ。「よし、こっからだ!」ていう(時に)…村山さんから電話かかってきたんだよ。2月のねぇ終わりくらいかな?「ぅえ?!」って。

 じゃあ凄い急な話だったんですね。

服部:っていうか、スタジオに入ってるときはね、そんな風に…「今イチ進行が悪いな」っていうのはあったけどね。

 臼井さん自身はその頃から考えてたんでしょうね。

服部:うん考えてたんじゃないかな?でとりあえずツアーが終わってからと思ったんだけど、その前にツアーの前に音源を作るとかって言い始めたのね羽鳥さんがそれがあったから、作るとなると…ねぇ、曲も作らなきゃいけないしという事で、そういう所でちょっと煮詰まるとこがあるんでやめようとしたんじゃないかねぇ。

 という事は「音源を作るんだったら、そうなる前にやめる事言っちゃおう」って感じだったんですかね。

服部:う〜ん本人はもう…ツアーでは叩いてくれるって言ってたのね、もしいなかったら。一応(新しいドラマー)探したんだけどね。ナカナカ上手く見つからなくて。結構、だから新曲とかも今作ってるけど…何つうか臼井さんとはかけ離れたドラミングを、ある程度村山さんは求めているからね。結構「もうちょっと前ノリに叩いて」って感じで言ってるんだけど。そういうのやっぱ臼井さんって言うのはどちらかというとあんまし興味、好みじゃないっていうのかな、結構ハードロックとか好きって言ってたからね。後ノリタイプって感じで。だから前からそういうの凄い言っててね。大袈裟に言えば「跳ねるように叩いて」とかいうような感じでね。それとかステージングにしろ、臼井さんのとこに書いてあったよね? 確か「演奏を重視」っていう感じで。自分でも言ってたからねぇ、どっちかっていうとステージングより「気持ちよく演奏がまとまる(方が良い)」って。でも羽鳥さんはどっちかっていうと「出来ればもうちっと派手に客にアピールして」とか言ってたのね。そこんとこが食い違ったんじゃないかな。

 細かいとこの食い違いというか、自分のスタイルとのズレが積み重なっていったというか。

服部:そういうのがあったんじゃないかなぁ。その辺はねぇ、何ともいえないから。どっちかっつうと俺、リズム隊にとってはね安心してプレイ出来てたからね。いくら俺が崩れてもドラムは崩れなかったからね。そういう点では凄く嬉しかったけど。

 臼井さんて言うのは羽鳥さんと並んでCASBAHを作った人ですよね。

服部:そうだね、あの人一応最初からいたからね。

 そうするとオリジナルメンバーの一人が抜けるというのはバンドにとって少なからず影響を与えると思うんですけど…。

服部:じゃないかねぇ〜うん。ねえ!これからは…そうねぇ ほんとにそれ考えるとね「う〜ん、勿体ない!」とかって思うんだけどね。「いてくれ〜!」って感じで。でも あんまし無理に引き留めてもねぇ、あれだから…。

 まずベースが三谷さんから変わりましたよね。そうすると新加入したメンバーの分だけ「4分の1」新しいチャレンジが出来ると言えるじゃないですか?でもドラマーまで変わったら「2分の1」ですよね。そうなるとCASBAHというものが根本から変わっていくことも考えられますよね。

服部:そうだね、やっぱ今度新しく加入するドラマーがどんな味を持っているかによってノリも変わるだろうし。音楽形態と言っていいか、構成の仕方も変わるだろうし。そういうので言えば結構「面白そうだな」って感じの…あるからねぇ。

 秀さんとしては出来るだけ今までのスタイルを継承して欲しいですか。それとも新しいスタイルに変化していきたいですか。

服部:そーだねー…半分ってとこかなぁ。俺も昔の曲好きだからね。新しいのとかもやってみたいなと思うけどね。昔のもちょろちょろっとはやりたいっていう感じの。まあどっちかっていうとそりゃ新しいことを追及していくっていうのがベストだけどね。

 これは私的な意見なんですけど、新しい方向性と同時に昔からのスタイルっていうのも新しいドラマーは継承していかないといけないと思うんですよ。どう考えても一時代を築いた物を捨てるわけにはいかないじゃないですか。

服部:うんうん、そうだね。ある程度ひと通り知っておいた方がいいかもしれないね。それか全く知らない(笑)。それもまぁ多少アレだけどね。ある程度知ってれば。一応俺も入る前はCASBAHずっと好きで。知ったのは遅いんだけどね。でも一応、音源友達から一生懸命借りてダビングしたしね。一応ひと通りは聴いたつもりだったんだね。だから曲言われてある程度はわかってたから、その辺はスムーズに行ったと思うんだけどね。そこんとこだね、新しく入ってくるドラマーがどうなってるかって。

 新しいドラマーを募集するに当たって何か一言あれば。

服部:一言?もう、気合いでついてきてくれるドラマーが欲しいな〜って感じで。もうほんとに生活の殆どはバンドに捧げて欲しいって感じで。ある程度踏ん切りをつけてね。それはほんとに週3回は確実なんだなって感じであるから。俺も入る前にいわれたからねぇ「大体9割くらいはバンド生活になるよ」ってなそういう感じで。「ああ、そうなんですかぁ〜」入ったらほんとにそうだった(笑)。そんなにあんま技術ばっか求めても…あれだから。ほんっとにやる気のあるドラマーが入ってきて欲しいっすよ、僕としては。

 でも新しいドラマーが入ったら秀さんは先輩になりますね。

服部:おおっ!そうだね!なるとは思わなかったよ(笑)。俺は他の3人は不動だと思ったもん。動かねえ〜って。

 みんなそう思ってたと思いますよ。

服部:でしょ〜ぉ!

 だからやっぱし凄いことですよ。

服部:みんな言うからね。古平君(TERROR SUQAD)達とか、あの辺は。夜かけて初めは「うっ そぉ〜!臼井氏脱退〜ぃ!」って。それで朝電話かかってきて「ちょっとさぁ昨日の夜の電話本当なの?」なんて確認の電話かかってきたりして。「俺も信じられないよ!」って。一応昔っからのファンで考えるとほんと信じられないからね。…何とも言えないね。三谷さんが抜けたときもデカかったしね。あのベーシストは尊敬してたからね。あの人のベースプレイ見るとねぇ…やりにくくなるよ。今度対バンでやるじゃん、ロフトでまた。上手いじゃん!

 でも今やってる音楽の方向性が違いますからね。

服部:全然違うもんね。…だから、臼井氏は…。

 臼井氏脱退ということで4月のツアーが最後になるわけですけど、勿論音源は作らなかった。

服部:うん、作んない。新曲もある程度形としては2曲かそこらあるんだけどね。新曲も今んとこやらずに、もうライブ練習って感じだけで今やってる。

 ツアーでは臼井さんが最後っていうことが決まってますから、そういった部分を出そうとは思ってますか。

服部:いや、そういうのは別に考えてないね。村山さんも言ってたけど「もし逆の立場で好きなバンドが誰かがやめる、ラストライブだったら確かに最後に『あの曲だけは聴きたい』ってのがあるからねぇ!」とかって言ってたんだけどね、それはそれで別にそのまま「お流れ」になってたけど。別にラスト部分って…ラスト的なのは考えてないね。

 じゃあ今までの流れとさほど変わらずに。

服部:そうだね、ある程度曲も今回久々にやってない曲もやるし。ライブでお楽しみに(笑)。少なくともあんまり昔の曲はやらないと思う。何か九州とか1時間出来るとかいうからね。曲数多くやっておこうって。

 大阪で最後と。

服部:うん、大阪で最終日だね。新潟が初日の。新潟は私今回初めてです。

 それ以降はひたすらドラマー探しですね。

服部:う〜ん、じゃないかね。

 そしてまた決まらないとTERROR SQUADのようにズルズルと1年を棒に振る可能性もありますし…。

服部:ハハハ、TERRORみたいに?それだけは避けたいとこだからね。出来るだけ間を空けたくないからね。最高でも半年以内には固まっていたいね。1年とか開けちゃうとやっぱ…自分達、俺も不安になっちゃうからね!

 恒例の夏のツアーまでには間に合わせたいとこですね。

服部:そうだね。夏のね、アレまでにはもう間に合わせたいね。結構そこは厳しいとこかな。

 …な、なんか話が暗いですねぇ。

服部:ハハそうだね。何か明るい話題ないのかなぁ?(笑)今度のライブを見ててね。恰好イイよ〜って。

 秀さん自身は今後CASBAHでずっとやっていくと仮定して、どんなバンドにしていきたいですか。

服部:もう、カッコイイバンド。他人が見てCASBAHの曲だぜ!っていう様な。そういうバンドになりたいね。カリスマ的存在って言うのかなぁ。

 野望としては?

服部:メジャー(笑)オリコン1位だね!!(笑)…スマン…。

 実際にメジャーってどうなんですか。

服部:今んとこは全然、そういった話もないって感じだね。

 最後はメジャー、みたいなのってあるもんなんですか。

服部:ん〜どうかなぁ〜…あんましそういう話題は出てこないしね。それよりは海外とか?そういった方にね、俺も行きたいし。だから、今の所はメジャーとかは全然言わないけどね、でも海外にも行けて、そう出来れば嬉しいなって。

 ツアーにしろ音源にしろ海外にしろ、そういった もんって「流れ」みたいなのがありますからね。

服部:う〜ん…。

 なるようになるっていうか。勿論そうなるようにもっていって欲しいと思いますけど。

服部:そうね。もう悪い方には行って欲しくないって。流れて欲しくないね。ある程度良い流れに乗ってくれたらなあ!とは思うんだけどね。でも今やってる事、バンドは俺楽しいからね。今はっていうか、俺はずっとやってくつもりだからね!

 ある意味ではこれも壁ですね。

服部:まあ個人的には色々あったけどね。だからバンド全体として俺が加わってCASBAHが当たる壁っつうのはこれが初めてかな?CASBAHっていうバンドで初めて全員で当たる壁っていうのかな?

 この壁は大きいですか、小さいですか。

服部:大っきいねえ!まあ、臼井氏の脱退といい…。

 この深刻さをどう好転させていくかですよね。

服部:もう何か活気溢れるドラマーが来て…そうね、そんな感じで。まぁほんとにある程度見極めつけてね、もう4月のツアーでも見つけなきゃっていう、今からでも見つけなきゃいけないんだけどね。それはそれである程度前に聞いたからね。ある程度はもう覚悟は出来ちゃってるから、もう十分に。良いライブをやって、お客さんを引きつける「何か」を持ってやんなきゃ。…何か暗い話だね!

 そ、そうですね。ちょっとこれはまずいですね。じゃあここらで話題を変えて秀さんがベースを始めたきっかけについて聞きたいと思います。

服部:結構CASBAHは大きいね。三谷さんの存在が。だからあの、1990年のデモの中に“THE CLONING”ってあるでしょ?3曲入りの、あれの中にチョッパーの曲あるでしょ、“ONE'S LEFT BEHIND”とか。あの時代にそういうヘヴィメタル系のバンドでチョッパーとか取り入れるのって…「ああ、結構合うんだな」っていう感じで聴いてて。自分も結構そういうスラップとかそういうのは全然嫌いじゃなかったからね。やりたい方だったけど、やっぱ「合うのかなぁ」とか思ってたからね。

 CASBAH聴く以前からベースはやってたんですか。

服部:いや、まぁ何つうの、遊び程度だよ。ギターもチョロチョロ弾いてベースも…俺、楽器造ってたからね、学校で。高校の時はほんとにギターチャカチャカ弾いてた位で。そんでESPの専門学校入って、それでまぁ作って …だからESP入って本格的にやり始めたって感じ 。18の頃からかな。そういう感じで。その前は「触るだけ」って感じだったね。バンドを、こういうしっかりしたのやるのCASBAHが初めてだしね。CASBAHの三谷さんのベースもデカいし、後はパンク系とか? 日本でいえば、ちょっと路線は外れちゃうけどほーじんとかもねぇ聴いてたし。あのぉ爆風スランプの前のベース知ってる? 江川ほーじん、あの人ちょろっとは聴いたことがあるのね。ああいう様な何つうか前ノリ、ほんとに前ノリ前ノリのリズムとか好きだったからね。そういう感じでノリが好きだったからやっぱ。それがやっぱきっかけじゃないかな。そういう人達を見て。「ベース、カッコイイなぁ…」ってやり始めたって感じ。だからそんなには早くないんだよね、やり始めたのは。

 で、そうこうしている内にCASBAHのオーディションに行くことになったと。

服部:「行こう!」と古平君が話し持ちかけてきてくれてね。「うっそぉ!絶対無理だよ」とかって言って。一回スタジオに入って(スタジオに)入っていく内に決まってしまったと。だから初めはね、俺はほんとになんかもう三谷さんとかああいうスタイルに凄い影響されちゃってたからね、で、「(そう)思われてんのかなあ」って。ノリは全然違ったみたいね(笑)。ある程度ね。全く同じって訳じゃなかったみたい。まあ今後も色んなベースを弾いていきたいんだけどね。やっぱ楽器にも「俺はこの楽器」っつったらもうこの一本で通しちゃう方だから。だから今使ってるジャズベも…アレ位だね、使った事あるのって。ずっと同じベースだね。今弾いてる楽器で十分満足してるしさ。使ってるとある程度抜けも良くなって来るしね。ベースもやっぱ抜ける音じゃないとモワモワしちゃうから。

 将来の展望が見えない所で今後について聞くのもなんですが、そういった中でもついてきてくれるファンはいるわけですよね。そういうファンに一言あれば。

服部:ついてきてくれるファンにか…何て言っていいのかなあ、いつでもファンに応えたいんでね、ついてきてくれい!って感じだね。くれい!じゃいかんね、もっと気合い入れて言わなきゃね。良いステージング見せて「ああ 良かったなぁ」って言われるように。いつでもCASBAHらしさは失わないから、聴いてくれって感じで。

 最後に何か言いたい事があれば。

服部:いつも気合い入れてやるからねライブは。いつでもファンのニーズに応えるぜ!■■■






 CASBAH 新ドラマー決定!TERROR SQUADに続けとばかりに(?)約7か月振りにCASBAHもシーンに帰ってきます。詳細を述べる前に、まずは羽鳥さんとの電話の模様をどうぞ。

※ この対話は、KABBALA#9(1995年11月発行)に掲載したものです。




  話し手:羽鳥 恭充(vo)

  聞き手:杉浦 康司 (KABBALA'zine)




 ドラマーが決定したそうでおめでとうございます。

羽鳥:ああ、ありがとう(笑)。

 しかもライブ(11月21日 新宿アンチノック)まで決まったそうで。666の故・大山さんの追悼…。

羽鳥:あれはまぁ、うん、そういう事情だったんでね。

 それが初お披露目となるわけですよね。

羽鳥:そうだね。

 ドラマーの人の名前を教えていただけますか。

羽鳥:えっとねぇ、小林 卓(すぐる)。

 無名の新人をとったそうで。

羽鳥:まぁバンドはずっとやってたみたいだけど。何て言うバンドだかはよく知らないけど…VANGUARDかな?うん。

 どういうタイプのドラマーですか。

羽鳥:う〜ん、そうね、見て貰えれば一番良いんだけど。良いドラマーだよ、凄い。派手な感じかな。

 あっ派手な感じですか!

羽鳥:そうだね、どっちかっていうと。シンバルとかいっぱい使う、結構派手な。だから全然前のタイコと対照的かな。まっ、そういうのを望んでいたからね。

 ドラマーを選ぶときには、「これからのCASBAH」を基準に選んだんですか。

羽鳥:ああ、そうだね。今後の事を考えて。勿論!

 もう既にスタジオでは古い曲とかも合わせ始めてるようですが。

羽鳥:そうだね、速い曲もちゃんとこなすし、勿論最近のもね。“Impure”とかあの辺の曲も凄い派手になったと思うよ。

 勿論メンバー全員気に入られてるわけですよね。

羽鳥:うん勿論!だから正式に決まったのが先月かな?初めに会ったのが7月位で、それからず〜っとスタジオ入ってて、お互いに色々と合わせながら…。

 試験期間みたいなもんですね。

羽鳥:そうだね。話したりだとか、飲みに行ったりだとか。それでお互いの考え方とか確かめあって。それでまぁ正式に。彼の方もずっと待ってたみたいだけど、でも凄い真面目な子でさ、心象っていうかさ、一所懸命さは凄く伝わってたからね。だからこっちもあんまし簡単にはお願いしたくないなって事で、じっくり見てさ。で、彼とはずっとやっていけそうだっていう判断をして。それが10月頃かな?

 そういった慎重に選んだという面は秀さんと一緒ですね。

羽鳥:そうだね、うん。

 今後の予定とか決まってますか。

羽鳥:いや、ライブは全然やる予定は入れてないんだ。だから「大山」の方はたまたまそういう話があったんで。あれは最初は「昔のメンバーで」っていう話を貰ったのね、だから多分FOOL'S MATEとかあの辺にはもうそういう風に載っちゃってるみたいらしいのね。

 「昔のメンバーでやる」と。

羽鳥:「やる」って。「一回限りの」って。

 でもまぁ新しいメンバーが決まって「これからこの4人でいくぞ!!」っていう方がいいですよね。

羽鳥:まぁそうなんだよね。だからまだメンバーが決まってないんだったらいいんだけど、もうメンバー決まっちゃったからね。

 ファンとしてCASBAHの一刻も早い完全復活を期待しています。

羽鳥:楽しみにしててよ。

 もう新曲もあるんですよね。

羽鳥:うん。一段と強力になったから(笑)。前よりもきっと良いと思うよ、多分ね。■■■







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